科学的な勉強法について
英語の勉強だけに限らず、すべての勉強はできるだけ効率的に行いたいものですよね。そこで、勉強法は学校や塾などの先生の言うことを聞いて、それを実行しているという方が多いでしょう。
しかし、ここで考えなければいけないのは、そのような先生方は教えること、またその教える内容についての専門家なのであって、勉強法や記憶法のプロではないかもしれないということです。
自分自身の勉強方法では、なかなか成果を感じないという方は、勉強法が科学的ではないかもしれないのです。
例えば語呂合わせで英単語を覚えるという方法は有名ですよね。
agonyは「苦痛」という意味が一般的です。このagonyを記憶するのに「agony(あごに)アッパーカットで苦痛」という語呂合わせを使って記憶した場合を考えてみましょう。
語呂合わせを使った記憶術の場合、その語呂合わせ自体を忘れてしまうということが往々にしてあります。
それは復習しないからだという意見もありますが、復習するなら語呂合わせを使う意味がない。簡単に覚えたいから語呂合わせを使ったのに、というのが正直な意見ではないでしょうか?
復習するなら、普通に記憶するのと変わらないと考える人が多いはず。
そして英単語に関して語呂合わせの最大の弊害は、英会話の中ではほぼ役に立たないだろうということです。
実際の会話の中では、語呂合わせを使って思い出そうとする時間はありません。
会話の中では、思い出すという時間を取ることができないため、語呂合わせはそのままでは使い物にならないです。
思い出す時間のある試験などでは、語呂合わせは役に立ちますが、会話では役に立たないというのは、多くの方が体験済みなのではないでしょうか。
語呂合わせを使って記憶するという方法は、それだけでは効率が悪く、ほかの方法を組み合わせれば、効果的になります。
しかし、語呂合わせを使った記憶術を私はあまりお勧めしません。
なぜなら、効果が薄いから。
私がお勧めする英単語の記憶法の一つは、「Spaced repetition」間隔反復といわれる勉強法になります。
間隔伸張法など様々な呼び方のある勉強法です。
間隔をあけた復習とは、前の学習から、その学習内容の復習までの間隔を延ばしてゆくことにより、心理学の間隔効果を利用して効果をあげる方法です。
先ほどの「agony」を記憶した場合、次は2日後に復習し、記憶できていれば4日後に復習し、というように復習の間隔を広げていくことで、記憶の定着を図る学習法になります。
記憶できていない単語については、最初から記憶しなおすということを繰り返す方法です。
これは、少し前ならフラッシュカードを手書きして、自分で箱をいくつか用意して記憶したカードとしていないカードを分別して管理する、ということをしなければならず、実際行うのは大変でした。
しかし、現在はパソコンやスマホを利用することで、この大変さがなくなりました。
アプリを使えば、簡単にフラッシュカードを管理することができるからです。
私がお勧めするのは、Ankiというアプリです。
私が愛用しているアプリで、パソコンを使って簡単にフラッシュカードを作ることができます。
英単語を記憶する場合は、画像も一緒に使うことがとても重要ですが、Ankiは画像を取り込むことができますので、その点でもお勧めのアプリです。
英単語を記憶するためには、復習がやはり重要なのですが、復習は最適のタイミングで行わなければ効果は薄いです。
しかし、そのタイミングを計るために苦労をするのでは、長続きしないものです。そこで科学的なタイミングは、Ankiなどのアプリに任せてしまって、あなたは記憶に専念するのがもっとも簡単なアプローチではないでしょうか。